カラムの件

インディ500のレース後にカラムが「今度ぶつけてやる」と発言したかのようですが、情報源はどこなのでしょうか?

天野さんのINDYCARレポートには以下のようにありますが、
http://www.indy-amano.com/2015/05/2015-indycar-99500-524-2.html 「ここからは英語が微妙なんですが、「今度ぶっとばしてやる」(「次のレースでブツケてやる」と取れなくもない)と言い、」とあって、「今度ぶっとばしてやる(HIT YOU)」となっています。
”HIT YOU”はもめた時の常套句で2006年にダニカ・パトリックがインディ500にデビューした時も松浦孝亮選手との接触があって、レース後に松浦選手のピットに殴り込みに来たダニカは松浦孝手に「I WILL HIT YOU」と発言しています。

放送では「ある意味、ダニカに殴られていたほうが貴重な体験だった」とか「ダニカに殴られるなんてダニカマニアにはたまらない」とか「記念にTシャツ作っとけばよかった」などとネタにしましたが。

上の発言を受けてなのか、カラムはわざと琢磨選手にぶつけ返そうとしている思っている方がいるようですがそれはあり得ません。相手だけにきれいにダメージを与えることも不可能です。

NASCARでは故意にぶつけ返すケースがよくありますがインディカーでは故意にぶつけたように見えたのは過去2回だけ。1993年のロングビーチ戦でイエローラップ中にロビー・ゴードンがジミー・バッサー(マーク・スミスだったかな?)にぶつけたのと、2010年トロントでチェッカー後にマリオ・モラエスがEJビソに(チームメイト同士で!)ぶつけた2回だけだと思いますが。いずれも処分は受けています。

インディ500でのオープニングラップの接触はレーシングアクシデントなのでしょうがないですね。3ワイドになるとミドルにいたら身動きが取れなくなります。まさに今回のフォンタナ戦の琢磨選手と同じケースになります。

インディ500のオープニングラップの接触も、もしカラムと琢磨選手のポジションが逆だったらどういう反応になっていたでしょうか?「カラムがアウトから無理に3Wになった」と非難されるかもしませんね。

ルーキーのレースカーのビームウイング(リアホイールガードの間)には黄色の”ルーキーストライプ”があります。ルーキーストライプに近づくときは”要注意”だということです。

あと、スポッターは万能ではありません。インディやフォンタナではインディカーは1秒間に100m以上進みます。3秒間で300mです。3秒でどれだけの言葉を発せますか?

「You are the middle of three wide」でぎりぎり。
「Inside Inside One car coming out side, on your corner・・・」だと3秒では収まりませんね。
あまり早口でもドライバーの耳には入らないでしょう。

レーシングアクシデントは誰の責任でもありません。特定の誰かが原因を作ったわけではありません。レーシングアクシデントの要因は複数で複雑なのです。

4件のコメント

  1. こういう常套句はアメリカらしくていいですよね(笑)
    故意にぶつけても話題になるだけでドライバーは全ての人から信頼を失うだけです。
    長い時間かけてチームと作り上げてセッティングしたマシンも全て水の泡です。
    セイジカラム選手は開幕戦から応援してるのでこれからが楽しみです!
  2. コメンタリー陣総出で「カラム憎し」を散々煽るだけ煽っておいて、いまさらなにを言ってるんですか?
    こういうことはblogではなく、放送中にちゃんと時間を取って言ってください。

    放送で言ったことは放送で取り繕うべきです。
    1. 何か誤解されていませんか?
      事実関係を誤認していない限りはコメンタリー各々が個人的に受けた印象に対して私が放送中に注文を付けることはありません。
      放送時間には限りがありますのでこのブログでは事後情報も含めてあとから情報をお伝えすることが多々あります。
      また、わたくしの個人的な感想をこの場で述べることもあります。
  3. よく考えたら、アメリカン・モータースポーツの最高峰のしかもガナッシにいる、荒さがあるけど若くて元気なアメリカ人ドライバーの一人なわけだし。
    現地では、案外寛容な目で受け入れられているのかも…と思ってみたり。その辺、現地の反応はどうなんでしょうか?
    日本と逆パターンで琢磨選手が悪者扱いされてないか心配ですがそんなことは。

コメントを残す