いかに濃密な競争が行われているのかはその時に伝えないと受け手には伝わりません



どれだけ息が詰まるほどすごいレースをしているのかはその瞬間に伝えないと見ているレースファンにそのレースシビアさは伝わりません。

このブログでは生中継でフォローしきれなかった情報を多少フォローすることはありますがレース後に詳細解説をしてもほとんどは伝わらないでしょう。

なので、我々は「その瞬間に現場で何が起きているのか」「この後に何が起きうるのか」を的確に把握して実況することに120%集中しています。なので、現場でわずかな動きでもあれば”居酒屋状態”でもぶった切って話題を変えます。

我々の仕事は「視聴者が聞きたそうなことを話す」のではなく「今、現場で何が起きているのか」「この後何が起きうるのか」をできるだけ正確に伝えることです。どちらかというと「この後何が起こりうるのか」をその場で視聴者の皆さんに伝えることの方が重要かもしれまん。これはレースを楽しむうえで非常に重要な情報になるからです。その時点でのレースの見どころを都度前もって示しておくのです。レース後に見どころを示しても手遅れです。
基本的に我々は”現場”にはいないので、すべて状況を正確に把握するにはかなりの制約を受けています。現地の中継映像そして現地実況、ネットでのLT、ファイアストンのタイヤチャート、公式ツイッターなどが情報源ですがTV前の視聴者と環境ではさほど差はありません。

残念ながら今年からトラックマップがINDYCAR15アプリのみに提供されることになったので、ピットストップ前後の位置関係の把握にかなり苦労しています。LTもディレーやらエラーやらですぐに順位確定ができません。

セクタータイムも今回のトロントではセクター12まであるのでウェブ上のLTではセクタータイムが出ません。ピットボックスのLTならば全セクターータイムやトラックマップも見られるので、ピットのLTが我々にもみられるようにしてほしいですね。

セクタータイム、トラックマップ、ディレーの無いLT,チーム無線、オフィシャル無線が常時フォローできる環境にあればだいぶ楽になるのですが・・・。

基本的にTV中継では映っている映像を中心にレースを追いかけるので、後になってから把握できる情報も多々あります。

インディカーは作戦が多方面に大きく分かれるので追いかけるのは大変ですが、今後もライブでレースの迫力や緻密さがフォローできるように頑張ります。

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