ピットアウトのブレンド パワーと琢磨選手



ブレンドとは「合流」という意味です。アメリカのコースにはF1のように合流部分のホワイトラインが基本的にはありません。

バーバーではピットアウトするドライバーに対して、ピットにいるストラテジストが無線で本線通過車両の情報を提供します。その様子は去年のアラバマ公開テスト番組内でその時の無線を紹介しています。

AJフォイトレーシングのやり方では琢磨選手がピットレーンの出口を過ぎたあたりでラリー・フォイトが無線で情報を送ります。
誰も来ない時は「You are clear」。
誰かいるときは「Taku, We got one car at Start-Finish line now」。
さらにその後ろに誰かが来るときは、その後ろ何車長の距離を置いて何台来るかを伝えます。

今回、琢磨選手とブレンドで接触したWパワーのレース後のインタビューでは「チームは無線でゴーゴーゴーって言っていたし、ミラーで見たところ琢磨はまだコーナーの出口にいたので、まさか接触するとは思わなかった」と言っています。


この接触のリプレイを見せられた後は口ごもってしまいましたが・・・・。
おそらく、作戦担当のティム・シンドリックがちゃんと情報を伝えていなかったのでしょう。
パワーのインタビューは天野さんのリポート終了後にリプレイしようと思いましたが、モントーヤとエリオのコントが始まってしまったので機会を失ってしまいました。

接触の後に、ドライブスルーペナルティを受けて一度最後尾まで下がったウィルパワーでしたが2回目のイエローでピットインしてからはずっと琢磨選手のひとつ前を走っていました。この時、パワーは新品ハードタイヤ。琢磨選手は中古のソフトタイヤでした。

琢磨選手は56周目にタイヤを使い果たして急激にスローダウン。パワーの後ろの9位から18位にまで一気に順位を落としています。ということは琢磨選手もこのスティントで新品ハードを選択していればWパワーに続いて5位フィニッシュしていた可能性が大きかったということになります。

AJフォイトはタイヤ選択でも作戦をミスしたような気がします。

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