エアロパーツが出そろって考察してみる
フィーバーもそろそろ落ち着いた頃かと思いますが、両社出そろった新型エアロパーツについて考察してみます。
①どれくらいのダウンフォースが増えたのか? 具体的な数値の発表はありませんが、かなり増えているであろうことは想像できます。そこで次の課題はタイヤパフォーマンスということになります。ダウンフォースが大幅に増えるということはタイヤのコンストラクションも大幅に変更されることになるでしょう。
コーナーリングスピードの増加も予想されます。そうなるとこれまでのサスペンションやタイヤ関係のデータは一からやり直しになります。
②どれくらいドラッグが増えたのか? ダウンフォースの増加とともにドラッグにも増加があるはずです。そうなるとトップスピードにも影響があるでしょうからどれだけエンジンでスピードロスをカバーできるかが重要になります。
HPDのSエリクセン氏がコメントしていましたが、エアロパーツの性能を最大限に引き出せるエンジン特性を追求することも重要になっていきます。
③すべてのレースで全部入りで出てくるのか? お披露目時はすべての新型パーツが装着された状態での写真が発表されましたが、すべてのレースですべてのパーツが装着されるのかがはっきりしていません。コースによってはいくつかのフラップやフリックなどを外してくるケースも考えられます。
まだ2015年版のルールブックがメディアサイトに上がっていないのでエアロパーツの使用ルールがどうなるのかが気になるところです。
④パーツが取れやすい??? あれだけ空力パーツを強化してダウンフォースを増やせば、パーツの脱落などでのバランス変化などは大きな問題になるでしょうから、当然開発メーカーはそんなに簡単に取れるようなパーツは作ってこないでしょう。
追突などによって、フロントウイングがリアホイールガードなどにぶつかって、フロントウイングのフラップにダメージが与えられることが考えられますが、これまでもフロントウイングにはアッパーウイングなどがついていたので、新型パーツが今まで以上に取れいやすいということはないと思います。
フロントウイング以外のエアロパーツはレースカー同士が接触したとしてもパーツ自体が直接接触することはないでしょうから、派手にウォールにクラッシュしない限りは外れて飛んでったりすることはないと思います。
⑤ホンダが有利か?シボレーが有利か? インディカーはドラッグレースではないので基本的にはハンドリングバランスが優れたレースカーが速いということになります。つまり優劣を決めるのはエアロパーツの性能ではなくチームのセットアップ能力ということになります。
ダウンフォースが大きく変わる、タイヤコンストラクションが大きく変わる、前後の空力バランスが大きく変わるなどでこれまでのデータはそのままでは使えなくなるでしょうから参戦台数が多いチームが有利になることは否定できません。
あとは、ペンスキーなどが独自にどこまでモディファイしてくるかも気になります。IR03ではリアビューミラーのステーやサイドポッドエクステンションなどを独自に製作したりしてきました。
とにかく、16日17日にバーバーで行われる合同テストが始まるまではわからない部分が多いですね。今度のテスト取材は忙しくなりそうです。